画面設定について


このサイトでは、エミュレータごとにおススメの画面設定例を紹介していますが、
最初に「おことわり」しておきますと、紹介する設定は完全に「管理人のモニタ環境・好み」に
よるものなので、あくまでも画面設定の「一例」としてとらえていただければと思います。
ちなみに、管理人のモニタ環境は以下のとおりです。

(1)「SONY E220」(1600×1200まで映せるCRTモニタ)+「GeForce FX 5200 (128MB)」
(2)「 I・O DATA LCD-A171KB」(SXGA(1280×1024)の液晶モニタ)+「GeForce 7300 GT (256MB)」

そして、管理人の好きな画面設定は「クッキリとした偏りのないドット表示」です。
設定例は、これらを踏まえてのものとして、参考にしていただければ幸いです。


まず画面設定の前に、「モニタ」について少し触れておきます。

エミュレータ、特にファミコンなど古いコンシューマ機のものを使用する際、
モニタとしておススメなのは、ズバリ「CRTモニタ」です。

昨今では液晶モニタも反応速度が上がり、画質もかなり向上しておりますが、
激しいキャラクタの移動や特に画面全体が移動するスクロールなどの表示では、
やはりまだCRTモニタの方に分があります。
また、液晶モニタは解像度(画素数)が固定されていますが、CRTモニタは
可変範囲であれば「解像度を自由に変更して表示できる」というのも、大きなメリットです。

現在なら中古品を扱っているPCショップなどで数千円程度で購入できるので、
現在CRTモニタを持っていない方でも頻繁にエミュレータを使用するのであれば、
「エミュレータ専用」として思い切ってCRTモニタを購入してしまうのもアリかと思われます。
それぐらいエミュレータとCRTモニタは相性が良いです。

・・・ただ、CRTモニタがおススメとは言え、現在の主流は完全に液晶モニタですし、
「ノートPC」でエミュレータを使用している方も多いかと思いますので、
以下では、CRTと液晶、それぞれのモニタの画面設定について大まかに触れてまいります。



CRTモニタでの設定

おススメは、「低解像度」の「フルスクリーン」モードで、リフレッシュレートは「60Hz」。


フルスクリーンで「320×240」や「640×480」などの低解像度画面を指定して、
表示する1ドットの大きさを大きくさせることにより、「クッキリしたドット表示」が味わえます。
また、「描画ドット数が少ない」ということは処理が速くなるので、
比較的ロースペックなPCでもコマ落ちすることなく、
十分な速度でエミュレータを動作させることができます。

「リフレッシュレート」はモニタが1秒間に画面を書き換える回数で、
エミュレータ側の描画速度とシンクロさせることにより、
画面表示(特にスクロール時)が非常に滑らかになります。

日本の家庭用テレビのリフレッシュレートはほぼ60Hzなので、
60Hzでシンクロさせるのが、実機に一番近い表示となります。
60Hz以外のリフレッシュレートでは、シンクロさせてしまうと実行速度が変わってしまう
(例えば75Hzだと1.25倍の速度になる)し、等速実行を優先すると
うまくシンクロせずに画面表示が細かくガタついてしまいます。

しかし、CRTモニタの場合、通常は少なくとも75Hz以上でないと「フリッカー(細かいチラつき)」が発生し、
目に大きな負担をかけることになるので、60Hzには「エミュレータ使用時のみ」とするのが良いでしょう。

エミュレータによっては、実行時のリフレッシュレートをエミュレータ上から直接設定することもできますが、
そうでない場合は、Windows上であらかじめ「画面のプロパティ」の「詳細設定」から
リフレッシュレートを変更しておく必要があります(その詳細な方法はこちら)。
しかし、いちいち「画面のプロパティ」を開いてリフレッシュレートを変更するのは面倒なので、
ExtRes」などの画面の解像度やリフレッシュレートを
瞬時に切り替えられるソフトを使用するのが良いでしょう。



液晶モニタでの設定

液晶モニタの場合、エミュレータを使用する・しないにかかわらず、常に
「モニタの画素数と全く同じ解像度」で使用するのが良いでしょう。


こうすることにより、PCの描画ドットとモニタの表示ドットが完全に一致する
(「ドット・バイ・ドット」と言います)ので、非常にクリアな表示となり、目への負担も軽減します。

これは余談になりますが、液晶モニタを使用していてWindows上での文字の表示が
小さくて見づらいと感じた場合、解像度を下げるよりは、「画面のプロパティ」から
フォントのサイズを大きくする方がベターです。
解像度を下げても文字の表示は大きくなりますが、ドット・バイ・ドットとならずに
ぼやけて表示されてしまうので、目への負担が大きくなってしまいます。

「リフレッシュレート」については、液晶モニタでは構造上フリッカーが発生することはないので、
常に「60Hz」で問題ありません。


ただ、最初に書いた「モニタの画素数と全く同じ解像度」となると、
当然「1024×768」や「1280×1024」などの高解像度になります。
そこにエミュレータを大画面で描かせようとすると、描画ドット数が多くなりCPUの負担も増えますので、
低スペックなPCの場合、十分な実行速度が得られない場合もあります。
その場合は、以下のような方法で対処する必要があります。


(1)色数を減らす

フルカラー(32ビットや24ビット)で遅いと感じたら、色数を16ビットに落としてみましょう。
これだけでもかなり実行速度が改善されるはずです。
特に、古いコンシューマ機のエミュレータはもともと使用している色数が少なく、
ほとんど見た目を変えずに実行速度を上げることができるので、この方法は単純ながらかなり有効です。
エミュレータ上で色数を指定できるものもありますが、そうでない場合は、
「画面のプロパティ」から指定しておきます。
ただし、ごく一部ですが、実行すると強制的に特定の色数に設定してしまうエミュレータや、
あらかじめ特定の色数に設定しておかないと実行できないエミュレータもあります。
これらのエミュレータは、残念ながら色数を変えて実行することはできません。


(2)エミュレータの「ハードウェア拡大表示」のオプションを使用する

描画ドット数は少ないままで拡大表示をハードウェアに任せてしまうので、
CPUの負担は下がりますが、まずそのほとんどが「ぼやけて表示」されてしまいます。
パラメータの指定によってぼやけを軽減させることができる場合もあるので、
その場合は好みで調節します。


(3)ウィンドウ表示の大きさを2倍程度までに抑える

エミュレータ画面をフルスクリーンにはせずウィンドウ表示にし、その大きさも2倍までに抑えます。
小さな画面なので迫力には欠けますが、描画ドット数が少なくなりますので、CPUの負担が下がります。


(4)解像度を下げてフルスクリーンにする

描画ドット数が少ないまま大画面を描けますが、途中にも書いたとおり、
モニタの画素数と違う解像度を指定するとドット・バイ・ドットとならないため、
どうしてもぼやけて表示されてしまいます。



以上が、エミュレータの画面設定についての大まかな説明です。
具体的な設定例については、各エミュレータのページで紹介いたします。



戻る
戻る



inserted by FC2 system